キャンプ場ならではの自然音や気温の変化などが原因で、なかなか寝付けない人も多いのではないでしょうか。寝不足で次の日を迎えると、撤収作業や帰路につくときの疲れが倍増するので、できるなら避けたいところです。
この記事では、キャンプで寝れない5つ原因と快眠するための対策を原因別で解説します。
実際の僕の失敗談も一緒に紹介しているので、同じような失敗はしないでもらいたいと思います。
普段の睡眠環境とは異なるキャンプで「寝れない」という悩みを抱えているキャンパーさんは、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
キャンプで寝れない5つの原因
キャンプで寝れない原因は、大まかに分けると「音」「明かり」「暑い」「寒い」「睡眠環境」のどれかだと考えます。これらが気になってしまうと、なかなか眠りにつくのが難しくなってしまいます。
それぞれの原因と対処法を詳しく解説していきます。
音が気になって寝れない
キャンプ場は自然に囲まれています。草木のざわめき、虫の鳴き声、川のせせらぎ、風の音など、たくさんの自然音がそこらじゅうで聞こえてきます。いつも寝ている家ではなかなか聞かない音たちが気になって寝れないというパターンはあると思います。悪天候時は、さらに自然音のボリュームが上がります。雨や風の音が激しくなるので、防音対策が必要になってきます。
また、夜遅くまで大声で話しているマナーの悪いキャンパーに睡眠を阻害されることも、確率的には低いかもしれませんが考えられるでしょう。
ほかに考えられるケースとして、車や電車などの走行音も気になるかもしれません。近くに電車が通っていたり、道路沿いに位置するキャンプ場だったりすると、車両の走行音が響いて気になるでしょう。
反対に、キャンプの夜が静かすぎて寝れない人もいます。静寂に包まれていると、なんとも言えない恐怖感や不気味な感じがしますよね。
こうした外部からの自然音や話し声は、キャンプで寝れない原因として挙げられます。
外の明かりが眩しくて寝れない
テントは自宅の壁とは違って布でできているので、外の光を完全に遮断するのは難しいでしょう。そのため、ほかの利用者のサイトの明かりやキャンプ場の電灯などが眩しくて寝れないという原因が考えられます。
暑くて寝れない
エアコンで温度調整ができる家とは違って、夏のキャンプは熱帯夜を過ごさなければなりません。テント内は熱がこもるため、寝苦しいと感じる人も多いと思います。また、寝られないだけでなく、しっかりと対策をしないと熱中症や脱水症状の危険もあるので要注意です。
僕のはじめての夏キャンプでは何も対策せず、もはやサウナ状態で朝までうなされた思い出があります……。
寒くて寝れない
夏キャンプとは反対に、冬キャンプでは寒さに震えて眠れないという経験をした人も多いのではないでしょうか。春夏用シュラフを使っていたり、地面からの冷気を防がなかったり、服装が薄着すぎたりすると、凍えて眠りにつくのは困難だと思います。また、標高が高いキャンプ場の夜は気温がさらに低下するので、より一層の防寒対策が求められます。
12月に標高1500mくらいのキャンプ場に行ったことがあります。キャンプ初心者だった当時は対策が甘くて「凍死するんじゃないか」と思い、車内に逃げ込んで暖房をつけて一夜を明かしたことがあります。
睡眠環境が悪くて眠れない
キャンプでテント泊をするとなると、ふかふかのベッドで寝るのとはわけが違います。地面がゴツゴツしていたり、コットやマットと体の相性が悪かったり、枕がなかったりするといった睡眠環境が悪くて寝れないケースも原因として考えられます。いつもとは違う睡眠環境に違和感を覚えて、寝付けない人もいるのではないでしょうか。
僕もまだキャンプに慣れていない期間は、ずっと落ち着かなくて寝るのに苦戦しました。
キャンプで音が気になって寝れないときの対策
耳栓やイヤホン・ヘッドホンをして寝る
お手軽に外部の音を遮断する方法としては、「耳栓」をして寝るのがオススメです。耳栓は、100円ショップや薬局などで簡単に手に入るので、音が気になる人はキャンプの前に買っておいて損はないでしょう。
もしくは、寝るときにイヤホンやヘッドホンで睡眠用BGMやヒーリングミュージックなどを流して、音楽で外の音を聞こえなくする方法もあると思います。その際は、アップテンポの曲だと興奮して目が覚めてしまうので、リラックスできる音楽をチョイスしてくださいね。
もし、耳にモノが入ったまま寝るのに違和感がある人は、キャンプ以外の日頃から耳栓をつけて感覚を慣らしておきましょう。
道路や線路から離れたキャンプ場を選ぶ
キャンプ場を予約する際、周辺情報もリサーチしておくのも騒音対策になるでしょう。
道路や線路沿いではないキャンプ場を選ぶことで、車や電車の走行音に悩まされることはなくなります。そこまで道路に面しているキャンプ場は多くないと思いますが、音に敏感な人は念のため調べておきましょう。
キャンプで外の明かりが眩しくて寝れないときの対策
アイマスクをして寝る
アイマスクを装着して寝ることで、外からの光を防ぐことができます。先述した耳栓と同様、アイマスクも気軽に入手できるので用意しておくのがいいと思います。アイマスクを選ぶ際のポイントとしては、なるべく遮光性の高いものがいいでしょう。
また、個人的には使い捨てのホットアイマスクをして寝ることをオススメしたいです。目の疲れも取れて一石二鳥ですね。
僕も実際にホットアイマスクを使っていて、キャンプで寝るときの密かな楽しみになっています。
アイマスクがないときの応急処置としては、シュラフに潜ったり、タオルや服などで目を覆ったりして明かりを目に入れない方法もあります。ただし、かえって寝苦しくなる場合もあるので、自分に合った対策を探してみてはいかがでしょうか。
キャンプ場内の施設やほかの利用者から離れた場所に設営する
毎回、外の明かりが気になって寝れない人は、キャンプ場の管理棟や炊事場から離れたり、ほかのキャンパーから距離を取ったりしてみてはいかがでしょうか。
区画サイトの場合は、事前にキャンプ場のマップを確認しておき、キャンプ場内の施設から離れたサイトを予約しましょう。フリーサイトの場合も同様に、電灯が少ない場所に拠点を設営することで眩しいという悩みから解放されます。
ただ、トイレや炊事場が近い方が便利ではあるので、どちらを取るかは人によって変わってくると思います。
また、ほかのキャンパーの明かり問題については、キャンプ場で定められている消灯時間を過ぎてから寝ることで解決できると思います。よほどマナーが悪いキャンパーでない限りは消灯時間をきちんと守るはずなので、キャンプ場内の明かりは消えていくでしょう。
アイマスクのように外部の光を目に取り込まないのではなく、そもそも明かりのある環境から離れるのも眩しさ対策となります。
キャンプで暑くて寝れないときの対策
標高の高いキャンプ場を選ぶ
夏キャンプの夜を乗り切る対策として、「標高の高いキャンプ場を選ぶ」ということが挙げられます。
標高の高い場所は、気圧が低い関係で温度も低くなります。例えば、いわゆる避暑地として有名な長野県の軽井沢の標高は約1000mです。「100mで気温が0.5℃下がる」と言われているので、軽井沢の場合は平坦な地域より約5℃も涼しいことになります。
山奥のキャンプ場などは夏でも比較的涼しく、快適な夜になるでしょう。
暑さが苦手な人は、高い標高に位置するキャンプ場を選ぶことで熱帯夜とはおさらばできるかもしれませんね。
テント内の通気をよくする
テントは通気性が悪く、熱がこもりがちなため、風通しを意識することが重要です。
インナーテントが付属しているタイプであれば、インナーテントのみで寝るのも涼しくて快適だと思います。メッシュ状なので、風通しはとてもいいです。
ただし、テントの入り口を開けて寝るときは、防犯対策に気を遣いましょう。
扇風機やポータブルクーラーを使う
夏を快適に過ごすキャンプギアも発売されています。そのなかで暑さ対策になるのが、「ファン」「サーキュレーター」「ポータブルクーラー」です。
ファンやサーキュレーターは、手持ちのコンパクトサイズやコードレスの商品など様々な種類があるので、それぞれの用途で使い分けるのがオススメです。
ポータブルクーラーは、高額な点やサイズが大きくて持ち運びが大変な点がネックにはなりますが、夏キャンプの夜にあれば大活躍間違いなしです。
キャンプで寒くて寝れないときの対策
標高の低いキャンプ場を選ぶ
暑いときの対策とは反対に、冬は標高の低いキャンプ場を選ぶことによって、多少は気温が高くなります。
先述したとおり、標高が高い場所は気温が低いので、冬の寒さをより一層感じることになります。寒さ対策として、少しでも冬にキャンプをするときは少しでも標高の低い場所を選ぶのがいいでしょう。
冬用シュラフやインナーシュラフを使う
冬キャンプでも夏用の薄いシュラフを使っていませんか? 夏用・冬用と分かれているのには、それなりの理由があります。冬用シュラフは保温力が高い一方、夏用シュラフを冬に使用すると心許ないでしょう。
ただし、冬用シュラフはちゃんとしたものだとなかなかいい値段します。そんなときには、春夏用シュラフの中にインナーシュラフを入れてみてはいかがでしょうか。もしくは、毛布をシュラフの中に入れてミルフィーユ状に包まれることで暖を取ることができます。
カイロや湯たんぽで体を温める
カイロや湯たんぽなどのあったかグッズでキャンプの寒さ対策をするのもおすすめです。とくにカイロは持ち運びに便利ですし、スーパーや薬局などで簡単に入手できます。
カイロを使う際は、固定できる「貼るタイプ」がオススメです。太い血管が走っている首や足首に貼ると全身を効率よく温めることができます。また、お腹や背中、腰なども効果的な部位です。
湯たんぽは、剥き出しのまま使うと火傷する危険があるので、カバーをつけるのを忘れないようにしましょう。
マットで地面からの冷気を遮断する
テント内の冷気は隙間からくるのではなく、地面からきています。その冷気を防ぐのに効果的なのが「銀マット」や「グランドシート」です。地面からの冷気を遮断することで、だいぶテント内の温度は暖かくなるでしょう。
また、コットを使う場合、床とコットの間にリュックや上着を入れて、体と地面の隙間を埋めることによって、底冷えを防ぐことができます。
車に移動して暖房をつけて寝る
上記で紹介した対策をしても、寒さに耐えられない場合の最終手段として、車中泊に切り替える方法もあります。
車の中は地面とも距離がありますし、テントよりも外からの冷気を防いでくれます。また、暖房もあるので、どうしても凍え死にそうなときは暖房をつけて温まるのも手です。
キャンプで睡眠環境が悪くて寝れないときの対策
平らな地面にテントを立てる
寝床が傾いていると寝る体勢が不自然になって、寝付くのが困難になると思います。そのため、平らな地面にテントを設営して、フラットな状態で寝れるようにしましょう。また、石や木の根などが地面にあるとゴツゴツして気になってしまうので、できる限り避けるようにしましょう。
コットやマット、枕などのキャンプ用の寝具を揃える
コットやマットを導入することで、自宅の睡眠環境に近づけることができます。コットやマットでクッション性を増せば、ゴツゴツした地面でも関係なくなくなります。
はじめてコットを使ったときは、快適すぎて感動しました……! 1人1台持っておいていいのでは?
また、睡眠において意外と重要なのが「枕」です。空気を入れるタイプや小さく畳めるタイプなどのアウトドア用の枕があります。そこまで荷物にならないので、ぜひオススメしたいです。
まとめ
キャンプで寝れない5つの原因とそれぞれの対策を解説しました。眠れないときは、下記のどれかしらに当てはまっているかと思います。
- 音
- 明かり
- 暑い
- 寒い
- 睡眠環境
季節やキャンプ場の環境などによって臨機応変に対策する必要があるので大変かもしれませんが、お手軽にできる対処法も紹介したので、ぜひ実践してみてくださいね。
睡眠対策のキャンプギアを調べると、本当に色々な商品が出てくるので面白いですよ!
キャンプの知識と経験を増やしていくことで、「寝れない」という悩み自体がなくなるかもしれません。キャンプでも熟睡して、最高の朝を迎えていただければ嬉しい限りです。
また、キャンプの寝床の作り方をより具体的に解説している記事もあるので、ぜひ参考にしてください。睡眠にも力を入れて元気な状態を保って、行きから帰りまでフルでキャンプを楽しみましょう!