「他人に迷惑をかけない」というのは、キャンプに限らず普段の生活でも意識しているかと思います。気持ちよく過ごせるように、キャンプにもマナーやルールがいくつか存在しています。
今回の記事は、キャンプをする上で絶対に知っておくべき内容です。
キャンプマナーが悪くてキャンプ場の管理人に注意されたり、他のキャンパーに通報されたりすると、最悪の場合はキャンプ場を出禁になることもあるでしょう。キャンプできる場所が少なくなるのは嫌ですよね。そうならないためにも、キャンパーとして最低限マナーくらいは守れるようにしましょう。
特に、これからキャンプをしようとしてる人や、まだキャンプに慣れていない人は、この記事で紹介する内容を最低限覚えておいてください。
マナーやルールを守って、キャンプを楽しみましょう!
昨今のキャンプのマナー意識
キャンプがブームとなりユーザーが増えた一方で、利用者のマナーも問題視されています。ほとんどが善良なキャンパーですが、マナーが悪いキャンパーもごく少数いるのは事実です。
実際、SNS上では、ゴミが放置されたサイトの画像や騒音の動画などがアップロードされています。
キャンプブームに伴って、キャンパーのマナー違反も目立っているのが現状です。
キャンプのマナーで押さえておくべきポイント
とはいえ、どのようなマナーやルールがあるのか、あまりピンとこない人もいると思います。
大きく分けると「キャンプ場」「他のキャンパー」「自然環境」に対するルールやマナーが存在します。これらの点を押さえたうえで、具体的にやってはいけないNG行為について紹介します。
キャンプでのマナー違反・NG行為 6選
キャンプ場のチェックイン・チェックアウトの時間を守らない
ホテルや旅館などと同様、基本的にはキャンプ場にもチェックイン・チェックアウトの時間が存在しています。チェックイン・チェックアウトの時間を守らないと、キャンプ場や他のキャンパーの迷惑になるので必ず守るようにしてください。
キャンプ場のチェックイン時間は「13〜18時」などと決まっているので、その間に到着するような移動スケジュールを立てましょう。もし、渋滞などの都合で間に合わなくなりそうな場合は、遅れることが分かった時点でキャンプ場へ一報入れた方がいいと思います。チェックイン時間を過ぎてから行くとキャンセル扱いになる可能性もあるので、トラブルを避けるためにも連絡は入れておいた方が無難です。
キャンプ場を利用する際、チェックアウトの時間には特に注意してください。なぜなら、時間通りにチェックアウトしないと、次の日に予約したキャンパーのチェックインが完了できないからです。実際、翌日のチェックアウト時間を過ぎても、キャンプ場に残っているキャンパーは少数ですが存在します。
事前にチェックアウトの時間を把握しておき、逆算して撤収作業や帰宅の準備をしましょう。次のキャンパーのチェックインの妨げになってしまうので、必ずチェックアウトの時間までにキャンプ場から立ち去るようにしましょう。チェックアウトの時間は受付時に説明があると思うので、しっかりと話を聞いておいてくださいね。
HPや予約時のメールなどにもチェックイン・チェックアウトの時間が記載されているはずなので、必ずあらかじめ確認しておきましょう。
キャンプ場のトイレや炊事場などの公共設備を綺麗に使わない
キャンプ場には、来場しているキャンパーが利用できるトイレや炊事場などが備わっています。こうした公共設備は自分以外のキャンパーも使うので、お互いに思いやりを持って綺麗に使いましょう。
当たり前ですが、「トイレを利用したら流す。炊事場では食べ残しや生ゴミをシンクに残したり、他のキャンパーも使えるようにスペースを占領したりしない」、こうした常識的なことはキャンプ場を利用している以上、守らなければならないと考えます。
キャンパーの公共設備の利用マナーがあまりに悪ければ、キャンプ場の運営側が利用を禁止にするケースも十分に考えられるでしょう。そして、トイレや炊事場などが使えなくなって困るのは、我々キャンパー側です。
キャンプ場の管理人は対処に追われ、キャンパーは設備が使えず不便になる。これって誰も得しませんよね。
キャンプに関わっている全員が快適に過ごせるように、公共設備は綺麗に使いましょうね。
他のキャンパーのサイト内や領域内に入る
他のキャンパーのサイト内に入る行為は、マナー違反となりますので要注意です。
区画サイトならサイトの境が決められているので、他のキャンパーの区画内に入らないようにしましょう。たまにロープやペグだけはみ出ているのを目撃しますが、もちろんこれもNG行為です。自分の区画内に収まるよう設営しましょう。
「フリーサイトなら、サイトの区切りがないから自由」と思うかもしれません。しかし、サイトの領域は存在しているので、近づきすぎたり、むやみやたらと侵入したりするのはやめましょう。また、テントを何張りも設営する大人数でのグルキャンの際は、サイトを占領しないようにして、他のキャンパーへの配慮を忘れてはいけません。
区画サイト・フリーサイトにかかわらず「自分のサイトの近道だから」と、他のキャンパーのサイト内を横切るのもNGなので注意しましょう。
自分のサイト内に他人がいきなり入ってきたら嫌ですよね。同じことをしないようにしましょう。
夜間や早朝に大声で騒いだり大きな音を立てたりする
夜遅くまで大声で騒いだり、早朝から大きな音を出したりするのは、キャンプ場ではNG行為です。
基本的に夜21時以降は明かりを消して、騒がず静かに過ごしましょう。
とくにグルキャンだと、夜遅くまで話が盛り上がってしまうこともあると思います。しかし、消灯に合わせて就寝するキャンパーは多いため、消灯時間以降も大声で騒いでいると他人の眠りを妨げてしまいます。
だいたいのキャンプ場は21〜22時を消灯時間としていますので、それにあわせて談笑はお開きにしましょう。どうしてもまだ楽しみたい場合、周りのキャンパーに配慮したうえで、迷惑にならない音量で静かに会話をしてくださいね。
また、車中泊をする場合、エンジン音はもちろんですが、ドアの開閉音も意外と響くので気を遣いましょう。
加えて、キャンプの朝は冷え込んでいて、焚き火をする人も多いと思います。焚き火の準備をする際の薪割りの音も早朝のキャンプ場に響いてしまいます。まだ寝ているキャンパーも多いので、早朝からの薪割りは要注意です。
夜間や早朝に限らずですが、スピーカーで音楽を大音量で流したり、楽器を演奏したりするのも他のキャンパーが不快な思いをするので控えましょう。キャンプ場のルールで禁止されていない場合でも、自分のサイト内で収まるようなボリュームで楽しむようにしてくださいね。
- 大きな話し声
- 車のエンジン音やドアの開閉音
- 薪割りの音
- スピーカーで流す音楽や楽器の演奏音
火の始末をつけない
キャンプのとき欠かせないのが「焚き火」だと思います。料理をしたり、暖を取ったり、雰囲気を楽しんだりできる一方で、火の始末をつけるのもキャンプにおける焚き火のマナーです。
直火OKのキャンプ場でない限りは、焚き火台を使って地面を汚さないように焚き火をしなければなりません。直火NGのキャンプ場で焚き火をすると土や草木が傷んでしまい、環境破壊につながってしまいます。また、火の不始末が原因で燃え移って火事になることも考えられるので要注意です。
特に夜の焚き火は、火が消えるのを確認してから寝るようにしましょう。
焚き火を終えた後は、直火・焚き火台の使用にかかわらず、灰の処理をしっかりおこないましょう。所定の処理場がキャンプ場内にあるはずなので、放置せずに捨ててください。使い切れなかった薪や炭もサイトに放置して帰るのではなく、持ち帰るかゴミ捨て場で処理しましょう。
「焚き火台を使った後は、汚れているからキャンプ場で洗いたい」という気持ちは分かりますが、炊事場で焚き火台を洗うと、灰や炭で汚れてしまいます。そのため、後述する公共設備を綺麗に使うことにもつながりますが、焚き火台の洗浄は自宅でおこなうようにしましょう。
ゴミを分別しないで捨てる・放置して帰る
キャンプ場で決められているルール以外の方法でゴミを処分したり、サイトにゴミを放置して帰ったりする行為はNGです。
ほとんどのキャンプ場には、ゴミ処理施設が設置されています。きちんと分別をしたうえで、正しくゴミを処理しましょう。もし、正しく分別をしないでゴミを処理すると、トラブルの原因になり得ます。例えば、ガス缶が燃えるゴミに混じっていたら、ゴミの収集や処理中に引火や爆発の危険があります。そのため、必ず所定の場所で分別をしてゴミを捨てましょう。
キャンプで出たゴミをサイトに放置して帰るのも絶対にダメです。ゴミは持ち帰って処分するか、キャンプ場内のゴミ処理施設で捨ててください。ほとんどのキャンパーはちゃんと捨てていますが、先述したようにゴミを放置して帰るキャンパーも散見されます。
SNSで画像がアップされているのを見たことがありますが、目を背けたくなるほどひどい有様でした……。
キャンプで出たゴミは、責任を持って必ず自分で処理するということを忘れないようにしてくださいね。
キャンプマナーを守ることによって生まれるメリット
キャンプのマナーやルールを守ることには、多くのメリットがあります。
例えば、火やゴミ処理をきちんとして自然環境を保護することで、キャンプ場を長期的に利用することができます。また、ほかのキャンパー同士が気を配り合うことで、お互いにより快適なキャンプの時間を維持することもできるでしょう。
キャンパー全員がマナーやルールを守れば、キャンプという文化が残り続けて次の世代に受け継ぐことができます。そして、キャンプが盛り上がれば、今以上に素晴らしいキャンプ場がたくさん増えるかもしれません。
キャンプできる場所が増えたら、より一層楽しみが増えますね。
総じて、キャンプマナーを守って損することは1つもないです。むしろ、キャンプのマナーやルールを守ることが、回り回って自分にメリットが返ってくると考えます。
まとめ
今回は、キャンプのマナーやルールについて解説しました。いかがだったでしょうか。キャンプ場やほかのキャンパーに迷惑をかけないためにも、マナー違反やNG行為を振り返りましょう。
- キャンプ場のチェックイン・チェックアウトの時間を守らない
- キャンプ場のトイレや炊事場などの公共設備を綺麗に使わない
- 他のキャンパーのサイト内や領域内に入る
- 夜間や早朝に大声で騒いだり大きな音を立てたりする
- 火の始末をつけない
- ゴミを分別しないで捨てる・放置して帰る
キャンプでマナーやルールを守らないということは、自分自身だけでなく、キャンプ場・他のキャンパー・自然環境に悪影響を及ぼしてしまいます。キャンプ場を利用する以上、最低限はキャンパーとして責任感をもってほしいと思います。
みんなで心地よくキャンプをするためにも、一人ひとりのマナー意識を改めて高めていきましょう。そして、キャンプに対する世間のイメージを向上させていきたいですね。
今一度、自分のキャンプマナーを見直して、気持ちよくキャンプを楽しみましょう!